ランカスター陛下の放浪日記?

「しかし・・・彼女は似ているな。」
「私も最初見た時びっくりしたよ。違うのは髪の色だけだ。」
「・・・という事はアイツの「娘」か。」
「そうだな。」
「しかし・・・あそこまでそっくりだとは・・・。」
「こっちも思っていなかったさ。」
「ランフォードには話したのか?」
「いや、まだだ。」
「・・・」
「まだ暫く後でいい。今は今すべきことを考えてもらいたい。」
「それは・・・お前にも言えることだぞ、ランカスター。」
「耳が痛いな。」
「そう思うのならランフォードの為に城に戻れ。」
「そうするよ。」
「ランカスター、お前・・・彼女とランフォードにどう言うつもりだ?」
「何のことだ?」
「とぼけるな。」
「「彼女」の事だろう?・・・いずれ話すときがくる。今はまだ・・言う時期じゃないさ。」
「・・・それよりやる事があるからな。」
「ファルカスの状況は?」
「トルヴァドールの軍勢がこちらに向かってきているらしい。」
「・・・ファルカスは守らねばならない。何としてでも。」
「セドリックは病床の身だし、今はセイフォードがセドリックの代わりとなってやっている。」
「セイフォードなら大丈夫さ。彼もまた「守護神」の「一人」だ。」
「援軍の準備は?」
「ランフォードの報告だと8割方出来ているらしい。」
「始まったらすぐ、行けるのだな。」
「エストリアは?」
「ランディーンが今、リューネを連れて演習に出ているよ。間もなくかえって来るだろう。」
「そうか・・・。」

「我らは・・・この「先」、何が起こるかを知っている。だが、我らにはどうすることも出来ない。」
「総てはランフォードたちに懸かっている。・・・まだ知らせてはいないけど・・・。」
「今の時期はトルヴァドールの事だけに集中していればいい。同時に違う事を考えるのは難しいからな。」
「彼女もまた・・然りだな・・・さて・・そろそろ戻るか。 ランフォードがヤキモキしているだろう。アヤがなかなか帰ってこない事にな。」
「ランフォードと彼女はもうそんな関係に・・・。」
「いや、まだだ。いくらなんでも早すぎるだろ。でも・・ランフォードも彼女も満更ではなさそうだ。」
「「お前」としてはどうなんだ?」
「ん〜・・・割と複雑。でもそうなってほしいとは思っている。」
「それはどちらの立場としてで?」
「「彼女」から見た「私」。「父親」としては早く嫁をもらってほしいと思っているからな。」
「ははは。サトルが知ったら怒るだろう。」
「ランフォードが私みたいな性格だったらな。私の「性格」を受け継いでくれなくて本当に良かったよ。」
「よく分かっているんだな。自分の性格の事を。」
「当然だ。何年生きていると思ってるんだ?」
「クローディアに戻ったら、ランフォードによろしく伝えておいてくれ。」
「分かった。」
「陛下・・・お話はもうお済みになりました?」
 アイリーンとアヤが入ってくる。
「ああ。」
「ありがとうございました。アイリーン様。」
「いいえ。私もこんなにかわいい娘さんとお話出来てうれしかったわ。 いずれ、私の息子や義理の娘と会う事になるでしょう・・・ そのときは娘と仲良くやってあげてね。あの子もなかなか気難しい子でね・・・。」
「はい。」

「では、帰ろう。ランフォードが心配している。君がなかなか帰ってこないことをね。」
「ランフォードが?」
「帰ったらきっと物凄い顔をしているよ。」
「怖いなぁ・・・ファーナやイリアからも怒られそう・・・。」
「さて、長居したな。ラディリス、アイリーン、またな。」
「ランカスターも元気で。しばらく脱走するなよ。」
「う〜ん、それはどうだろう・・・約束出来んな。」
「おいおい・・・ランフォードが出陣したらどうする?」
「そん時はちゃんとやるさ。では・・・。」

私は竜を召還し、アヤを乗せクローディアへと帰路についた。

「嵐のようなやつだったな。」
 ラディリスはつぶやく。
「でも・・「ラフィーリア」様に出会えたのはうれしかったですわ。ホント「彼女」とそっくりで。」
「違うのは「髪の色」だけ・・か・・。」

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